四柱推命とは
四柱推命は、中国発祥の陰陽五行説(世界は陰と陽の二つの要素と、木・火・土・金・水の五行から成り立っているとする理論)を基にし、江戸時代中期に日本に伝わり、そこで占いとして伝承されました。
「生年月日・性別」を元に運命を推測し、命式には個々の強みや特性が記されています。
その的中率から「占いの帝王」とまで称され、四柱推命を通じて自分の特質を理解することで、社会と調和しながら自分の生きる道を進むことができ、また、運気を読み解くことで将来の命運を予測することが可能です。
運気の波を捉え、不調に陥りやすい時期やタイミングを把握すれば、それに備えることができます。
逆に、飛躍しやすいタイミングが見えていれば、その時に合わせて行動を起こすこともできます。
人はそれぞれ社会的な役割 (使命) を持っています。
その役割 (使命) を全うするために自分で 「星」 を選んで生まれてきています。
命式を知ることで、本来の自分の在り方に気付き 「自分らしさ」 を発揮していくことで、
社会と調和しながら無理なく役割を果たすことができます。
命式の基本構造
四柱推命の命式は、四つの柱から構成されており、それぞれが生まれた日時に対応しています。
これらの柱は年柱、月柱、日柱、時柱の4つの柱です。それぞれの柱には12支(子、丑、寅…)と10干(甲、乙、丙…)の組み合わせがあり、これによって個々の柱が象徴する要素や属性が決まります。
年柱(年支・年干)
年柱は生まれ年を示し、12支と10干の組み合わせによって表されます。
この柱がどの支と干の組み合わせであるかによって、個々の人の基本的な性格や運勢が大きく影響されます。
12支は動物の特性を象徴し、10干は五行のエネルギーを表します。
これらが組み合わさることで、年柱が持つ特有のエネルギーや属性が決まります。
年柱が表すのは、天から与えられたもの、家系から引き継いでいるもの、人生の傾向を占うものです。
年代は0~29歳までで、親の保護のもとで過ごされる時期を指し、親から受ける環境や初年の運命を示しています。
人間関係では、先祖や親、年長者などを意味します。
月柱(月支・月干)
月柱は生まれた月を示し、同様に12支と10干の組み合わせによって表されます。
この柱がどの支と干の組み合わせであるかによって、個々の人の感情や家庭環境に対する傾向が大きく影響されます。
月柱が表すのは、社会運や成功運、仕事運を占うものです。
そのため、自分の能力を最大限に生かすためには月柱の運気を参考にするのが良いでしょう。
年代としては30~59歳で、青年運を表します。
人間関係では両親・兄弟姉妹、友人との関係を表します。
日柱(日支・日干)
日柱は生まれた日を示し、12支と10干の組み合わせによって表されます。
この柱がどの支と干の組み合わせであるかによって、個々の人の日々の特性や才能、行動の傾向が大きく影響されます。
日柱は個々の日々の特性や才能、行動の傾向を示します。
生まれつき持っている個性がもっとも現れるのが、この日柱です。
年代としては60~80歳ぐらいで総年運を表します。
人間関係では、家族や配偶者との関係や関わりを表します。
時柱(時支・時干)
時柱は生まれた時刻を示し、12支と10干の組み合わせによって表されます。
この柱がどの支と干の組み合わせであるかによって、個々の人の適職や適職に対する傾向が大きく影響されます。
時柱は個々の人の適職や適職に対する傾向を示します。
年代としては80歳ぐらい~
人間関係では、子孫や目下の人の関わりを表します。
生まれた時刻まで知っている人は少ないかもしれませんが、分かっていればより正確な鑑定ができるので、ぜひ確認してみてください。
天干
天干は、自然界の要素や陰陽五行説に基づいています。
さらに、陰と陽の考えから分けられ以下の10つの要素からなります。
甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)の10つの要素からなります。
四柱推命では、これらの天干と地支を組み合わせて、干支(かんし)と呼ばれる60の組み合わせを作ります。これによって、人の八つの要素(四柱)ができ、それぞれが生年月日時に対応します。これらの干支とその関係から、運命や性格、適職などが推測されるとされています。
地支
四柱推命のもう一方の要素である地支は、干支を構成する十二の動物の名前からなります。
子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)の12種類があります。
それぞれの地支は、陰陽五行説における木・火・土・金・水の五行に対応しています。例えば、子・寅・辰は木に、巳・午・未は火に、申・酉・戌は金に、亥・子・丑は水に対応しています。
四柱推命では、干支を構成する天干と地支の組み合わせから、人の運勢や性格、健康などを読み取ります。
蔵干
「蔵干」とは、四柱推命において地支に内在する十干のことを指します。各地支には、通常2または3の十干が内在しており、これらはそれぞれ本気、中気、余気と呼ばれます。ただし、2つしか内在していない場合は、本気と余気のみが存在します。
四柱推命では、天干が天の気、地支が地の気を表し、これらが交わる「支中(蔵干)」に人間が存在していると考えられます。この三者が結びつくことで、運命を読み解くことが可能となります。
木にたとえれば、天干は枝葉、地支は幹や根元、蔵干は根っこに相当します。これらはいずれも木を構成する上で欠かせない重要な要素です。
各地支の蔵干を特定するには、生まれた日から生まれ月の節入り日までの日数を数え、それに基づいて本気、中気、余気を決定します。節入り日が生まれた日より前である場合は、一月前の節入り日を使用します。
一般的には、節入り日からの経過日数が多いほど、その蔵干の力量が大きいとされています。
通変星
通変星は主に年柱と月柱、または年柱と日柱において特定の天干が結びつく場合に言及されます。通変星が現れることで、その人の運命や特定の側面に影響を与えるとされています。
通変星は一般的に吉凶を表し、その影響は個々の通変星の性質や組み合わせによって異なります。
通変星は、陰陽と五行の組み合わせパターンから算出されます。 そのため、2×5=10種類となります。
比肩(ひけん)・劫財(ごうざい)・食神(しょくじん)・傷官(しょうかん)・偏財(へんざい)・正財(せいざい)・偏官(へんかん)・正官(せいかん)・偏印(へんいん)・印綬(いんじゅ)があり、命式をより分かりやすく読み解くのに活用されます。
十二運星
十二運星は、命式中の五行や通変星の強弱を表したもので、年柱・月柱・日柱・時柱ごとに算出されます。
十二運星は、天干と地支や通変星に比べるとそれほど重要視しませんが、 月柱や日柱の十二運星は、その人の性格や運勢にある程度は影響を与えます。
十二運星には、胎(たい)・養(よう)・長生(ちょうせい)・沐浴(もくよく)・冠帯(かんたい)・建禄(けんろく)・帝旺(ていおう)・衰(すい)・病(びょう)・死(し)・墓(ぼ)・絶(ぜつ)の十二種類があります。 これらは、人の一生や輪廻になぞらえています。
六十干支
六十干支(ろくじっかんし)とは、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)を組み合わせたものです。
十干は、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)の10種類です。
十二支は、子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)の12種類です。
十干と十二支を一つずつ組み合わせると干支は60通りになります。それら全ての干支をまとめて六十干支と言います。
干支を一巡し元の干支に戻ることを還暦と言います。60歳がこれにあたります。
よく知られているところでは
・甲子の年にできた甲子園球場(大正13年、1924年)
・戊辰の年に起こった戊辰戦争(明治元年、1868年)